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  • tatamize78

JACKET




ジャケットが好きだ。とくに秋冬のジャケットが好き。


ジャケットを、着るだろうか?

「着るタイミングが無い」とよく聞くけど、nowhere elseでは、まず皆さん試着されるのがジャケットだったりする。


ジャケットを着てみたい。または、ジャケットに目がない のだろうと思う。


私は、隙があればジャケットを着たい。だけれども、暑かったりすると脱ぎたくなる。


この「一枚脱ぐ」という行為自体、ジャケットの好きなところだったりする。

「さっと一枚羽織る」という、「足す」提案のほうが、何だか得のような聞こえがして伝わりやすいけど


さっと一枚脱ぐ

一枚脱げるのがジャケットの良いところだ。脱いで膝にかけたり、椅子に掛けたりするのも良い。



私の作るジャケットは、なんというかピシッとしていない。

野暮ったい。あるいは抜けた感じがする と思う。


そうゆうジャケットが好きなんだ。けして、カッコよいジャケットを好んでいない。

カッコつけなくて、背中が丸いままで着られるジャケットが好きだ。


その野暮ったい雰囲気を、秋冬の素材がさらに演出してくれる。

雪や雨の水分を含むと、ますます素材に丸みが出て、グングン好みになっていく。





身頃は、大抵Aライン。

肩はなで肩で、そこから袖の振りへのラインに気を入れている。


質の高いテーラーリングのラインとも違う、ヨーロッパの古いハンティングウエアのラインがお手本だ。

袖山も適度に高く、胸幅は比較的狭い。


だけど抜けた感じの仕上がりをいつも目指している。安易にオーバーサイズにしたりしない。

体から離れる部分と、添う部分のバランスを ちゃんとしていたい。


それでいて、着る前から完成した服

或いは着た瞬間に完結する服ではなく、着る人が洋服との「距離」を埋めることで、その人にしか出せない雰囲気を演出してくれるような、そんな一枚であるのが理想である。









デザインといっても、机の上で編集した一枚も、それはそれでいい洋服なんだと思うけど


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なんでも交配したり編集したりしたものは、形よく、色よく、味も全て同じように甘く、本来よりも大きい。そして早い。それをたくさん作れば


沢山の人の腹を安く満たすことができるかもしれない。だけれども、その命やエネルギーは軽い。病気や虫にも弱い。


そこに栄養素としての諸々は十二分に足りていても、肝心の命が軽いんだ。

だから、それを食べる人も それと同じようになる。腹が満たされて、健康だと思っているが、病気や虫に弱い。

形よく、色よく、味も全て同じように甘く、本来よりも大きい。そして早い。

これが「良いもの」と思っている。



自力で生まれ、葉を伸ばし花を咲かせて実をなして、種を落とし枯れて次へ繋げていく。これが普通だ。特別に栽培されているもの以外は、みんなそうやって生きている。

小さくても、命が強い。でも、それが特別ではなく それが普通だ。


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デザインも、そうだと思うんだけれど、そう思える人は少ない。みんな日常的にデザインをしたりしないから 仕方がない。


形よく、色よく、味も全て同じように甘く、本来よりも大きく そして早く は、無いけれど

栄養素を並べて、バランスの良いデータのものでは無いかもしれないけど


小さくても、自力で生まれ、根を張り、その場にある栄養を吸い上げ、葉を伸ばし花を咲かせて実をなして、種を落とし枯れて次へ繋げていくデザインを繰り返していきたい。



強いデザインを創っていきたい。それが普通だからだ。






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44歳