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  • 執筆者の写真tatamize78

帽子




帽子をよく作るほうだと思う。


帽子をまったく作らないブランドさんもあると思うけど、僕は沢山作るほうだ。


帽子をまったくと言っていいほど取り扱わない洋服屋さんもあると思う。


逆に、こんなに帽子があるんですか!と思うほど取り揃えているお店さんもある。


「帽子が好き/帽子にあまり興味がない」


単純にその違いだと思う。自分のコーディネイトにどのくらい必要か?の違いと思う。


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お客さんも、帽子が好きな店主のお店には、帽子が好きなお客さんが多いと思う。

逆もしかり。


お客さんからしてみたら、店主のスタイルサンプルは 何よりのお手本だから、その店で帽子を手にすることが自然なことになると思う。


逆もしかり。



結局は、自分がどのような「歴」で洋服を生業としているのか


自分が好きなスタイルや「姿」に、必要だな! と思うものの違いだと思う。

だから、僕は店主がバイヤーで店に立っている、個人商店が好きだし

デザイナーが誰なのかはっきりしているブランドが好きだ。


「違い」に説得力があるし、「味はないけど、なんでもあるからどうぞ選んで」という無責任さがない。


洋服を提案するのに、販売するのに 「そういった責任」なんて無いかもしれないけど、とにかく、人の「好き」を存分に提案されるのが 受け手として嬉しい。


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帽子を上手くかぶるコツは

帽子を被っている自分に慣れる事だと思います。


なので、被ったばかりが一番似合わなくて、だんだんと似合ってくる。


帽子が似合う人は、顔の形は勿論あるけど

その人らしく似合う人は、帽子を被る自分に慣れているから。


帽子が似合わないと思っている人は、慣れていないだけ。


被りたいけど、にあわないから…というのは勿体ない。

3日被れば似合う。


一度似合うと、次は似合うまで少しはやくなる。


勿論、似合うように細々と楽しむのがコツ。

「ただ被ればいい」だけなら楽しくはない。

似合うように被れば楽しい。


何事も一日にしてならず。

洋服作りも

洋服着るのも


似合うように工夫した時間が幾重にも積もって、良い土壌となって

だいたい、自分の土に合うもの、育ちにくいものの 違いがわかってくる。


その人の味わいがでてくる。

らしい感じが出てくると楽しい。


似合う似合わないを、自分で決めるということ。決めないということ

それには、他人の目線を自分が持つこと。

持たないということ。


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私は、パッと着てパッと似合うものが それほど好きではないのかもしれない。


「だいたいこうだろう」が、着ると「まぁこうだよね」で、まったく問題ないと思うし


「こうゆう感じが今っぽいよね!」を、着ると「そうそう!これ!」で、まったく問題ない。


洋服をどう着るのか?は、着る人次第だ。だけど、「こんな感じに着ると、どうですか?いいと思いませんか?」という仕事もある。まったく問題ない。必要だ。


だけど、その先も必要で、それはひとそれぞれ違うから「こうです」とは提案できない。

だから、姿とか背景をもっと提案すると思う。自然と。


私は今月を持って44歳となる。もういい加減「誰かっぽくなりたいな」と思って洋服を選んだり、髪形を変えたりもしないし

何を着たって、自分にしかならない。

若くもならないし、急に渋くもならない。


誰かと競うように、新しいもので身の回りを固めたりしない。実生活がそのままにじみ出ている。


私は、自分の洋服の着方を知っている。帽子のかぶり方を知っている。


だからって、社会的に信用もされないし、安泰もない。


だけど、そんなもんが楽しい。自分らしいのが楽しい。







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